2008年05月14日

【連載】2007年ロボコン その6

■オルダム型カップリング■

ロボットの多くの構造材はアルミ(A6063)で、
アングル材や角パイプ材です。
加工時はスケールやハイトゲージでけがき、手でポンチを
打っています。するとどうしても精度が低くなりがちで、
大きい部品になると±0.5ミリ以上の誤差が生じて
しまうこともあります。

「±0.5ミリの誤差」は小さく感じるかもしれません。
しかし直径3ミリのネジの穴は大きくても3.5ミリです。
2つの部品があって、片方が+0.5もう一方が-0.5の誤差があれば
穴は1ミリもずれてしまいます。

ボルト締結の場合はアルミのたわみで何とかなるのですが、
回転軸どうしの固定はそうはいきません。回転すると偏心は振動になります。
クルマのエンジンが振動するのも、エンジンの構造上
クランク軸が偏心しているからです。

今回もターンテーブル上にのせたアームを
確実に回転させるためには誤差が大きくなりすぎるため、
大きな偏心誤差を許容するオルダム型カップリングを採用しました。
このカップリングで半径方向2.5ミリ、
偏角3°を吸収することができます。


【連載】2007年ロボコン その6
▲オルダム型カップリングの構造

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▲取り付け状態


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Posted by 豊田高専ロボコンAチーム at 22:42 │Comments(0)2007年ロボコン
 
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